マタニティ歯科

マタニティ歯科

マタニティ歯科は、妊婦さんと産まれてくる赤ちゃんのお口の健康に配慮した歯科治療です。妊娠中は免疫力が下がるため、普段より口腔内のトラブルが起きやすくなります。加えて、妊娠初期はつわりなどもあり、日々の口腔ケアも怠りがちになります。
マタニティ歯科は、お腹の赤ちゃんの安全を第一に考えた治療を行うのはもちろん、10ヵ月という長い妊娠期間を安心して過ごしていただけるよう、妊娠期特有の口腔ケアやアドバイスを行っていきます。また、出産後には妊娠中にできなかった歯科治療や、赤ちゃん向けの口腔ケア・アドバイスをさせていただきます。

※妊婦歯科検診をご希望の方は予約時にお伝えいただき、母子手帳と受診券、質問用紙も合わせてご持参ください

1. 治療期間について

出産予定の1ヵ月前までは、治療・ケアが可能ですが、妊婦さんの症状・状況によっては治療を制限する場合があります。
以下を目安にしてください。

2. お薬について

使う場合、お薬を処方する場合も、妊婦さんと赤ちゃんへの安全を第一に考えます。

歯科治療では局所麻酔を用いることがありますが、使用量が少なく、注射した部分でほとんどの成分が分解されるため、お腹の赤ちゃんへの影響を心配する必要はありません。ただし、局所麻酔でアレルギーを起こしたことのある方や、気分が悪くなったことがある方は事前にお申し出ください。
また、妊娠中はお薬を飲まないに越したことはありませんが、どうしても必要な場合は処方することがあります。ただし、歯科で処方するお薬は、基本的に長期にわたって服用するものではありませんし、お薬自体も比較的安全です。当院では、妊婦さんに安全なお薬を選んだうえ、必要最低限の量で処方しております。

3. 体調に配慮した診療

妊婦さんの負担を最小限にできるよう体調を見ながら様々な工夫をして治療を進めていきます。

歯やお口にトラブルが起きていても、「妊娠中は歯科治療を受けるのは良くない」と考えて、我慢してしまう妊婦さんは多くいます。しかし、急に痛みが出るなど、急を要する事態になることも少なくありません。そのような場合でも、当院では妊婦さんに安心して治療を受けていただけるよう最大限の配慮をしております。
大きなお腹では仰向けなどの体勢がつらくなりますので、ドクターが立って施術をするなど、妊婦さんが楽な体勢で治療を行います。また、つわりでつらい場合も、休憩をしながら少しずつ治療を進めていきますのでご安心ください。

4. CTやレントゲンについて

歯科用のCTやレントゲンは顔付近のみを撮影するため、お腹の赤ちゃんにX線が当たる事はございません。また、従来の物に比べ、遥かに少ない被曝量で撮影をする事ができる機材を取り揃えております。
妊娠中のレントゲン撮影に関しては、必要最小限の撮影のみとしております。それでも不安のある方は、担当医師までお申し出ください。

5. 妊娠中のお口のトラブル

妊娠期間中は歯周病の発症率が高い

• ホルモンバランスの変化で唾液がねばねばし、食べかすが残りやすくなる
• 口が渇きやすくなり、歯茎がピリピリする
• つわりで吐きやすくなる
• 歯磨きをしようとすると気持ち悪くなり、おろそかになる
• 食生活が不規則になりやすい
• 食の好みが変わることが多くなる

このような、ホルモンバランスの変化や生活習慣の変化により、歯周病やむし歯になりやすい状況になります。歯科では、妊娠中に起こる歯肉炎(歯周病の一種)を「妊娠性歯肉炎」と呼び、通常の歯周病と別に定義をするほど、妊娠期間中の歯周病の発症率が高いことが知られています。

生まれたばかりの赤ちゃんのお口の中には、むし歯菌は存在しません。つい最近まで小児のむし歯の最も多い原因は、母子感染が多いと言われていました。むし歯は歯磨きだけでなく、生活習慣や食事内容、食事の頻度など様々な要因がリスクとなりますが、日頃からお母さんのむし歯や歯周病を治療し、口の中を清潔に保っておくことや、生活習慣や食事習慣を見直すことが、将来お子さんのむし歯や歯周病のリスクを低減させることに繋がります。
お母さんの口腔内にむし歯菌が少ない状態であれば、母子感染のリスクを下げることができます。出産までにしっかりと口腔ケアをして、赤ちゃんを迎える準備をしておきましょう。

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